サウナに興味が出て初めて楽しんだのは30代になってからのこと。それまでは「暑さ我慢大会か?」とまではいかなくとも、本当になにが魅力なのかまったく分かりませんでした。
それが、今ではたまに行きたくなる。私がサウナを欲するとき、それは何か生活に新鮮さがほしい時や消耗した頭とバキバキになった体をデトックスしたいとき。
そして──小学校のときに経験したようなプールの授業後に妙に眠たくて気怠い時間を味わうことができる。これが1番の魅力。サウナは1つの趣味みたいなものだと思ってる。
サウナはストレス解消になる
お風呂が体の疲れを取るのはもちろんだけど、それとセットのサウナは頭の疲れをとる。いや、疲れというよりイロイロどうでもよくなるといった方が正しいのかも。
仕事でもプライベートでもsnsでも、この世界にはいろんな「○○疲れ」があって、背筋をぴん!と伸ばしながら社会人の役割をみんな果たしていると思うのだけれど、まぁ言うてもサウナはみんな裸。そしていろんな人がいる。
- ただ汗を流してジーっとしているおじいちゃん。
- 仲間と来ていてサウナ室にあるテレビを見ながら
男1「おれ、海老ピラフ好きやねん。」
男2「海老ピラフおいしいよなぁ!」
という、その会話は今からどう発展していくのだ? と妙に落ち着く他愛のない会話をする青年たち。 - サウナから上がり「……んぅ。……んぅ。」と無意識なのか声を出している40代ぐらいのおじさん。
などなど、この人たちも社会ではまた違ったキャラを見せてるのかもしれないけど、各々が気をゆるめているのだ。
強面の人だったり、意識が高い人だったり、めちゃくちゃ仕事ができる人だったり、世の中には自分のバロメーターによっては日常で出会うと自分でも分からないうちに気を張ってしまう人がいる。でも、サウナは戦闘服を脱いで誰もが一糸まとわぬ姿。フリーザのように「私の戦闘力は53万です」という人も、どこをどうしても全裸なのだ。
ほげーっとダラケきってる人なんて見ると、自分という存在がどうでもよくなる思考になったり、「まぁ……私もなかなか頑張って生きてるんじゃないかな?」なんて思ったり考えるのをやめたりもする。
さて、ここで具体的な私のサウナの楽しみ方は
箇条書きにすると──このような感じ。
- まずは普通にお風呂に入る。楽しむ
- 次に水風呂におもいきって浸かる
- サウナに入る
- 適当に出て水風呂にまた浸かり、休憩用のイスで休む
- 2〜4を繰り返す。だいたい4本ぐらい
まず最初に水風呂に入るのは、わりと長い時間サウナを堪能したいから。
そしてサウナ室に入ると、ただジーっとする。個人的にサウナ室が1人だけのときは最高。ほんと最高。ついでにどちらかというとサウナ室に設置してあるテレビが無音のタイプは外界から微妙に遮断された空間になっていて無になれるので好み。
でも、もちろんテレビは音があっても室内に他の人がいてもそれはそれで楽しさがある。
テレビに意識が集中してると知らない人だらけが無言でテレビを裸で見てたりする絵面は実に滑稽だろうな……なんて雑念が湧いたり、友人同士で来ている人達の話し声に聞き耳を立てるのも割と楽しみがある。本当にどうでもいい会話が多いのだ。……いや、裸だからこそ全ての会話がどこかふざけた感じがでてしまう。──という受け取り方になるのかもしれない。
テレビのどうでもいい感想を言い合う人々の会話を聞けたりもする。それも妙に落ち着く。
なんにしても、サウナはその時々で楽しみ方の形を変えるのが良いなぁなんて思うのです。
※ ちなみにテレビの音があるとサウナ室は会話が少ない傾向にある気がする。
そしてプールの授業後のだるい感覚
そろそろ暑くて限界……というところでサウナ室を出てソッコーで水風呂にじゃぶんと浸かる。そして座っていいところで休む。
するとグッタリとする。別にプールのように泳いだわけでもないから体は疲れてはいないはずなのに……妙に気怠い。──そして心地良い。
この感じ、日常生活で味わえるわけでもないし、わざわざ進んで味わおうとするものでもないのかもしれない。
それなのに、どこか懐かしくて味わい深いというか。
そしてこれを4回ほど繰り返し堪能して、私は銭湯をあとにする。
その後はマッサージするもよし、お酒を飲むのもよし。最高に良い時間が過ごせるというわけです。
30代に入ってから生活環境もいろいろ変わり趣味と呼べるものも少なくなってきた頃、わたしはこのサウナの楽しみ方に出会いました。
そんなに頻繁に行くことはないけれど、数ヶ月に1回ほどチョロっと行って数百円で味わえる楽しみ。コスパがいいなぁなんて思うのです。
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